Skip to content
  1. トップ
  2. 金融キャリア
  3. 証券会社の営業職とは?元証券営業が仕事内容・キャリアパス・やりがいを徹底解説!

証券会社の営業職とは?元証券営業が仕事内容・キャリアパス・やりがいを徹底解説!
金融業界のキャリアについて考える

module.blog_main_image.alt

証券会社の営業と聞くと「ノルマがきつい」「激務」というイメージを持つ人も多いかもしれません。証券会社の営業には個人営業(リテール営業)と法人営業の2種類があり、コミュニケーション能力や交渉力などの営業スキルを身につけることができます。

本記事では証券会社の営業職の主な仕事内容ややりがい、きつい・激務と言われている理由について詳しく解説していきます。さらに、証券会社で働いたスキルを活かせる転職先なども併せてご紹介します。

IFAが気になるあなたへ

お客様の激動ニーズに応える金融営業を目指すあなたを応援します。

▶キャリア事例:証券会社からIFAへ転職した事例を読む

証券会社とは

証券会社とは、株式や債券、投資信託の「投資家」の窓口となる会社です。例えば、「株式や債券を発行する企業」と「投資家」、あるいは「投資家」と「投資家」を結ぶ役割を果たしています。

つまり、「投資家」が「株式」「債券」「投資信託」などを売買するときの窓口役となるのが証券会社です。

証券会社の営業職の主な仕事内容

証券会社で働く営業の主な仕事内容や1日のスケジュールについて見てみましょう。

①個人営業(リテール営業)の仕事内容

証券会社の個人営業は、個人のお客様に金融商品を提案します。

提案する商品は金融機関によって多少異なりますが、証券会社の場合は「株式」「債券」「投資信託」が販売商品の主力です。

最近は「ファンドラップ」や「仕組債」など複雑な金融商品・サービスを取り扱うことも多いです。

そのため、対面営業の場合はていねいな説明やお客様との信頼関係の構築、対話力が必要とされています。

②法人営業の仕事内容

証券会社の法人営業は、企業や団体に対して資金調達を提案し、事業成長を支援する仕事です。証券会社の場合は、上場の手伝いをしたり、公募増資や社債発行によって資金調達を支援したりします。

顧客は経営者や役員、財務担当など専門知識が豊富な場合が多いため、個人営業よりも高度な金融知識や高いコミュニケーション能力が求められます。

1日のスケジュール

omp-career-202312-01_ph1

証券会社の個人営業のスケジュールイメージ

証券会社の社員にとって、情報収集はとても大切です。毎日出社する前から、情報収集は始まります。

まず、朝起きたら「日本経済新聞」で情報収集します。次に、午前5時45分のテレビ東京「モーニングサテライト」という番組で、昨日の日本市場の動向、今朝方までの海外市場動向やアメリカ市場動向をチェックします。

テレビを見る前に新聞を読み込むと、情報収集がスムーズなため、人によっては午前5時に起きるケースも少なくありません。その後、午前7時まで番組で情報収集をし、午前8時には出社をします。

朝出社したら、投資情報部のレポートや朝一の情報に目を通します。午前8時20分に朝会が始まります。

午前9時には市場が開くため、午前8時30分頃からお客様へ電話をし、注文受注をします。午前11時頃になると、外国株式の店頭取引情報が公開されるため、外国株式取引を提案・受注します。

午後3時まで国内株式や外国株式の対応をする場合もありますが、午後からは投資信託や募集ものの商品を提案するためのアポ取りやアポに向かいます。

その後、午後5時~6時程度に帰社し、一日の営業活動記録を入れて、午後7時~8時程度で退社します。

証券営業には忙しい時期があるかどうか、知人から質問を受けることが多いのですが、月末月初や大型募集がある時期は多忙です。大型募集とは、IPOや大型の債券発行などのイベントです。

証券会社の営業は、常に数字を追い求めるため月初から数字が伸びるように工夫しています。さらに、月末には月内数字の反映となるように期限が決められた商品があるため、期限内に数字が達成できるようアポイントが多数入ることがあります。

証券会社の営業職に必要な資格

omp-career-202312-01_ph2

参考)証券会社の営業職の年収
証券会社の平均年収は、513万円となっています。

証券会社の営業職が激務・きついと言われるのはなぜ?

証券会社の営業職が「激務」「きつい」とよく言われるのはなぜでしょうか。考えられる要因をいくつか挙げてみました。

販売目標(いわゆるノルマ)がある

証券会社の営業職は、様々な目標やノルマが設定されています。

国内株式手数料、外国株式手数料、投資信託販売手数料、新規資金導入、口座開設件数、ファンドラップサービス導入、その他募集ものの目標があります。

市場環境が悪く、お客様の財布の紐が固くても、これらの目標は変わりません。

さらに、新規顧客を開拓しないと、既存のお客様だけでは資金が底をついてしまいますので、新規開拓は必須です。しかし、新規開拓は非常に難しく、目標を達成し続けることはとても難しいため、「きつい」と感じることもあるでしょう。

労働時間が長い

1日のスケジュールでもご覧いただいたように、証券会社に勤務すると、毎朝出社前に最新の経済情報、前日の日本市場の動向、今朝方の海外市場の情報などをチェックすることが必要です。

出社も規定の時間よりも早く出社することが必要です。お客様へ提案する資料を揃えたり、朝会があるためです。

規定の業務時間をこなした後も、雑務処理や営業活動の記録などをしなければいけませんので、夕方以降もデスクワークに追われます。

始業はとても早く、帰りは遅い時間となるため、実際の労働時間は12時間以上となるでしょう。

常に経済や金融に関する勉強が必要

証券会社の営業職にとっては、情報は命です。他社と競合している場合は、いかに早くお客様に情報をお伝えするかで取引が決まる場合もあります。

また、適切なお客様のフォローを行うためにも、常に最新の正しい情報収集が必要です。経済動向や株式市場の情報収集はもちろんのこと、新商品や他社の取扱商品についても理解を深める必要があります。

そのため、毎朝早起きして経済新聞に目を通したり、ニュースを通じて情報収集することが必要なのです。

証券会社の営業職として働くメリット・やりがい

元証券会社の営業が、証券会社で働いていた時に感じていた「メリット・やりがい」についてご紹介します。

①経済・金融に関する最新知識を身につけることができる

証券会社は常に経済情報のアップデートをしていますので、他のどんな業界・業種よりも経済・金融に関する知識が豊富です。

よく比較される業種として銀行や保険会社がありますが、証券会社に勤務している方が圧倒的に知識の量と質ともに高いレベルで身につけることが出来ます。そのため、自己研鑽が好きな方は合っている業界かもしれません。

②顧客の資産運用のサポートができる

お客様の大切な資産をお預かりし、お客様のライフプランに合った提案をし、資産運用のサポートをすることが証券会社の仕事です。

自分が一生手にすることが出来ないような資産額で運用をサポートすることもあります。お客様の資産運用をサポートをすることで、人の役に立つことができることは何よりの証券会社で働く魅力でしょう。

③新規顧客を開拓できた時の達成感

新規開拓は非常に難しい仕事です。しかし、今までの自分の人生で出会ったことのないお客様と出会うことが出来ます。上場企業の社長や役員、資産家、医者など高所得者層です。

しかし、そうしたお客様は、他の金融機関からもさまざまなアプローチを受けています。その中でも自身がお客様に必要とされたり、役に立つことができるようになると達成感があります。

証券会社の営業経験で身につくスキル

証券会社の営業経験で身につく主なスキルについてご紹介します。

営業力

証券会社の営業経験があると、営業力が身につきます。新規開拓や他社と競合しているケースなどで、営業力がついていきます。

最初は何も必要とされていない、むしろ煙たがられる存在だったにも関わらず、諦めず努力をし、最終的に信頼され任されるようになるためにはさまざまなスキルが必要です。

コミュニケーション能力や交渉力、プレゼンテーション能力といったスキルです。このような対人スキルは証券会社の営業経験で身につくスキルです。

コミットメント力

目標や販売目標(ノルマ)を達成するために必要なコミットメント力も証券会社の営業経験で身につくスキルです。どんな営業員でも目標やノルマがあり、毎月達成することが求められます。

約20営業日という短期間のサイクルで、毎月目標を達成していくコミットメント力は、証券会社の営業経験で身につくとても重要なスキルのひとつでしょう。

分析力・洞察力

証券会社ですので、日頃の情報収集は当たり前です。さらにそこから、「今後どのようになっていきそうか?」を考え付加価値をつけることが大切です。

証券会社の営業は、毎日市場や株式を分析していきますので、分析力が身につきます。

また、「風が吹けば桶屋が儲かる」といった格言があるように、表面的な事象だけではなく「見えていない部分」まで見抜く必要があります。そういった洞察力も日頃の業務で身につきます。

経済・金融商品に関する知識

最適な提案は、「自分の金融商品に関する知識のストック × 経済状況の見極め × お客様の置かれた状況判断」であるといわれています。経済状況の見極めやお客様の置かれた状況判断をすることも大切ですが、自分のストックも大切です。無い袖は振れないためです。

どんな状況でも、どんなお客様でも最適な提案ができるよう、証券会社の営業員は最新の正しい情報をたくさんストックする必要があります。そのため、他の業界では得られない量と質の経済・金融商品の知識を得られます。

▶キャリア事例:証券会社からIFAへ転職した事例を読む

証券会社の営業経験者のキャリアパス

証券会社の営業を経験した人は、個人営業を続ける以外に、社内の他の部署異動が考えられます。証券アナリストなどの資格を保有していれば、調査部や投資情報部などのリサーチ部門に移ることもできるでしょう。

また、証券会社には金融商品に関係する部署や、営業企画、営業事務の部署などがありますので、そういった部署への移動も可能性はあるでしょう。

その他にも、個人営業から法人営業に職種を変える人もいます。あるいは転職をして、コンサルティング業務や財務アドバイザリーなどに転職することもあるでしょう。

証券会社の営業経験が活かせそうな主な転職先

証券会社の営業経験を活かせそうな転職先は主に下記のような企業があります。

  • IT系ベンチャー企業
  • M&A仲介会社
  • コンサルティング会社
  • 金融機関

IT系ベンチャー企業

ITベンチャー企業には、まだ取引先が多くありません。また、認知度もそれほど高くない場合も多いでしょう。そのため、証券会社で働いているようなバリバリの営業員を必要としているITベンチャー企業も多いです。証券会社で培ったコミットメント力や対人能力は、活かせることでしょう。

M&A仲介会社

M&A仲介会社は、事業を譲渡する企業と譲受する企業の間に入って、法的な手続きや税務処理をするのが主な仕事です。そのため、双方の経営陣と有効な関係を築くことが大切です。事業のM&Aをスムーズに行うため、証券会社の経験で得た対人能力は活かせるでしょう。

コンサルティング会社

コンサルティング会社は、企業から課題を吸い上げ、問題解決に向けてサポートをすることです。企業によって様々な課題がありますが、多くのメンバーと改善策を検討し実行に移していく必要があります。その際に、分析力や洞察力、対人能力は非常に役に立つでしょう。

金融機関

証券会社の営業職を経験した場合、意外にも同じ金融系の会社に勤める方もいます。銀行や保険、リース会社など金融の仕事は様々ですが、証券会社に勤めていると、一定の金融知識は保有しているため、未経験でも即戦力で活躍できる可能性が高いです。

証券会社の営業経験者におすすめの転職先はIFA

IFAとはIndependent Financial Advisorの略で、「独立系ファイナンシャルアドバイザー」とも呼ばれます。IFAの仕事は、様々な金融商品の中から中立的な立場で顧客に合った商品を提案・アドバイスをすることです。

さまざまな金融機関と業務提携を結んでいる場合が多いので、幅広い商品の中から提案が可能です。証券会社の営業とは違って、どの商品をいくら販売しなければいけないみたいな販売目標(ノルマ)はないケースが多いです。

お客様の立場に立って本当に良いものを提案出来ますので、それが証券会社とは違うやりがいでしょう。近年は優秀な営業担当ほど、IFAを目指す傾向が強いようです。

▶キャリア事例:証券会社からIFAへ転職した事例を読む

まとめ

今回は、証券会社の営業について解説してきました。

証券会社とは「投資家」が「株式」「債券」「投資信託」などを売買するときの窓口役となる会社です。証券会社の営業職の仕事は、さまざまな金融商品を提案することです。ノルマや目標が厳しいという理由から激務、きついと言われていますが、さまざまなお客様に金融商品を通じて役に立てるというやりがいもあります。

証券会社での営業経験は、ITベンチャー、M&A仲介会社、コンサルティング会社などで活かすことが出来ます。自分のキャリアプランを踏まえて、スキルを最大限発揮できる場所を選びましょう。


モニクルフィナンシャルで一緒に働く仲間を募集

「新しい挑戦がしたい。キャリアを広げたい。お客様のためになる仕事がしたい。」それなら、これまでの知識と経験を活かせるスタートアップで私たちと一緒に働いてみませんか?モニクルフィナンシャルでは、ファイナンシャルアドバイザー(FA)を募集しています。20代30代の金融業界出身メンバーが活躍しています。

モニクルフィナンシャル_採用サイト

モニクルフィナンシャル採用サイト https://moniclefinancial.co.jp/recruit

記事一覧へ戻る

おすすめ関連記事 Related Articles