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【保険営業のリアル】年収は高いが仕事はきつい?!年収1000万円や2000万円を目指せるのは本当か
保険営業の年齢別平均年収や歩合の仕組みについても解説

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保険営業として働く人の中には、年収1000万円や年収2000万円、またはそれ以上の高い報酬を得ている人もいます。

年収1000万円以上というのはビジネスパーソンであれば目標とする人も多いのではないでしょうか。そのような高い水準の報酬を得ている人はどのような働き方をしているのでしょうか。

企業の中には、報酬体系として歩合制を取り入れているところもあります。外資系生命保険会社では、営業として成功した場合には高い報酬を得られる傾向にあります。

今回は、一般的な保険営業の平均報酬はいくらなのか、高い報酬が見込める外資系保険会社の歩合の仕組み、また20代で年収1000万円に到達した元保険営業の経験談をご紹介します。

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保険営業の年収は年収1000万円や2000万円を目指せるのか

保険営業の年収は本当に1000万円や2000万円を目指すことができる職種なのでしょうか。

厚生労働省が運営する「職業情報提供サイト job tag(日本版O-NET)」によると、「保険営業」の全国平均の年収水準は607.1万円、東京都で絞った場合は718.1万円となっています。

こうしてみると、比較的高い年収水準ではあるものの1000万円や2000万円を目指すには難しくも見えます。

では、保険営業で年収1000万円や2000万円を目指せるのか、その実態を詳しく見ていきましょう。

保険営業の平均年収はいくらか?年収の相場について解説

保険営業の年収実態について、「職業情報提供サイト job tag(日本版O-NET)」の「保険営業(生命保険、損害保険)」を参考にしながら、詳しく見ていきましょう。

保険営業の給与額水準はどのくらいか?

「所定内給与額別の人数割合」のグラフを参考にすると、特徴は以下の通りです。

  • 月額の給与額20万円~22万円未満が全体の約46%
  • 月額の給与額40万円台は全体の約13%
  • 月額給与額として100万円以上を手にする保険営業は全体の約0.8%

給与水準に幅があるのは、保険業界の歩合を中心とした報酬体系が影響していると考えられます。

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出所:厚生労働省「職業情報提供サイト job tag(日本版O-NET)」

保険営業の年齢別の年収はどのくらい?

まず、保険営業の年齢別の年収から見ていきましょう。
「年齢別の年収」グラフを参考にすると、特徴は以下の通りです。

  • 最も年収が高い年齢は50~54歳で828万4300円
  • 次に年収が高い年齢は45~49歳で755万9200円

こうしてみると、保険営業で年収1000万円を目指すのはどの年齢においても難しいようです。

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出所:厚生労働省「職業情報提供サイト job tag(日本版O-NET)」

保険営業の求人賃金はどのくらい?

それでは、保険営業の求人ではどのくらいの給与水準が一般的なのでしょうか。

ハローワークによる実際の求人賃金における全国平均月収は25.3万円で、東京都に絞った場合は月収22.9~32.9万円と幅があることがわかります。

実際の年収額について、調査結果を参考に見てきました。

ここまでのデータだけでは、保険営業で年収1000万円を目指すことは難しいことが分かります。

ただ、保険営業では報酬体系によって年収1000万円を越えるケースもあります。報酬体系の違いや歩合の仕組みについて、次の項目から見ていきましょう。

外資系保険営業であれば年収1000万円は狙える、歩合の仕組みを紹介

保険営業で年収1000万円を超える人は、どのような報酬体系で働いているのでしょうか。

ここからは年収1000万円や年収2000万円を超える高年収が期待できると言われている、外資系保険営業の報酬について解説していきます。

外資系保険営業の報酬体系と歩合の仕組み

各外資系保険会社によって報酬体系は異なるのでしょうか。元外資系保険会社勤務経験者に取材をし、各社で共通する部分や会社ごとに異なる部分を解説していきます。※取材時の情報に基づいて記事を制作しておりますが、現時点での報酬体系は各社にご確認ください。

外資系保険会社の正社員の報酬で一般的に共通している点は、以下の4項目です。

  • 「数年間の固定給」+「歩合給」
  • 固定給減額基準がある
  • 年4回のボーナスがある
  • 月給のうち、歩合の占める割合が非常に高くなる

それぞれ細かい点が異なりますので、一つずつ見ていきましょう。

1)「数年間の固定給」+「歩合給」

各保険会社で異なる部分は、固定給の支給額とその期間です。

外資系保険A社の場合は、入社時に前職の給与を元に固定給を決定し、1年目のみ「固定給+歩合給」で支給されます。2年目以降は歩合の部分が非常に多くなります。

外資系保険B社の場合は、入社後2年間「固定給+歩合給」で、その固定給の支給額は一律20万円と決まっています。3年目から歩合の部分が非常に多くなります。

2)固定給減額基準がある

固定給の支給期間中であっても、減額対象となってしまう基準が設定されています。

基本的に直近3か月で計算されますが、基準未達の場合は固定給の減額、あるいは固定給の支払いが終了します。

3)年4回のボーナスがある

四半期ごとの成績に応じて、ボーナスが支払われます。

外資系保険A社の場合は、四半期ごとの合計契約手数料額でボーナス額が決まります。
外資系保険B社の場合は、合計手数料額の中でも特定の商品には基準が設けられており、未達の場合はボーナスからその分が減額されます。

4)月給のうち、歩合の占める割合が非常に高くなる

固定給の支給期間を経過すると、歩合制の割合が非常に高くなります。大半の保険会社はこの期間を入社2年間に設定していますが、A社のように1年間や、中には4年間と設定している会社もあります。

歩合制は、成績がダイレクトに収入になる魅力もありますが、契約数等の基準に達していないと減額される会社もあることはおさえておきましょう。

証券会社から保険会社に転職し、年収1000万円に到達した20代男性の体験談

年収1000万円に到達する保険営業は、どのような働き方をしているのか、気になる人もいるのではないでしょうか。ここでは、20代で年収1000万円に到達した元保険営業の男性に話をうかがいました。

ここからは、外資系保険営業として勤務していた私の体験談をお話します

年収1000万円の内訳と歩合の仕組みとは

当時私が外資系保険会社に在籍していた際、1年目は「固定給+歩合給」でした。固定給の月額は30万円。

歩合給の計算は契約するごとに発生する手数料がベースになります。外資系保険会社の場合、契約した月々の保険料を元に手数料が算出されます。

契約商品にもよりますが平均手数料率は約30%です。

例 1万円/月(保険料)の生命保険を契約した場合

 1万円×12カ月=12万円(年間保険料額)
12万円×30%(平均手数料率)=3万6000円(年間手数料額)

年払い契約の場合、翌月に3万6000円の年間手数料が報酬として支払われます。

※月払いの場合
 3万6000円(年間手数料額)÷12カ月=3000円
 3000円が契約翌月から数年間に渡って毎月報酬として支払われます。 

当時、私の月の平均契約人数は8名程度で、1人当たりの月当たり保険料額は約1万6000円でした。そして年払い契約が中心でした。

1万6000円(1人当たり保険料月額)×12カ月=19万2000円(1人当たり年間保険料額)
19万2000円×8名=153万6000円
153万6000円×30%(手数料率)=46万800円(手数料額)

固定給(30万円)+歩合給(約45万円)に加え、月ごとのキャンペーン達成によるインセンティブや四半期ごとのボーナスも合わせ年収が1000万円を超えました。

おわりに

保険営業の年収について、厚生労働省による調査結果や比較的高収入が見込まれる外資系保険会社の報酬体系をもとに見ていきました。

外資系保険会社は業績がダイレクトに報酬に反映されることから、高い水準の報酬を得られる傾向にありますが、ペナルティや未達の場合の減額などの基準も設けられており、良くも悪くも成果がダイレクトに報酬に反映されることがわかりました。

外資系保険会社は、報酬面では魅力的ですが、昨今の環境として、保険より投資に興味関心が高まっている傾向にあります。

そのことから、保険営業のネクストキャリアとして、保険営業の経験をいかしつつ、報酬面でもそこまで変動をしない、IFAを選択する人が増えてきています。

IFAについて詳しく知りたい場合は、関連記事を参考にしてください。

 

参考資料

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株式会社モニクルフィナンシャル
コーポレートブランディング室

三石 由佳 Yuka Mitsuishi

2級ファイナンシャル・プランニング技能士(FP2級)。中央大学文学部社会学科卒業後、株式会社サイバーエージェントにて大手金融機関向けデジタルマーケティング戦略の立案及び営業を担当。その後、みずほ銀行にて確定拠出年金に関する講師やフィンテック企業にて広報を担当。現在は株式会社モニクルフィナンシャル・コーポレートブランディング室所属。

モニクルフィナンシャル_泉田良輔

監修
株式会社モニクルフィナンシャル 取締役

泉田 良輔 Ryosuke Izumida

愛媛県出身。慶應義塾大学卒業後、日本生命保険、フィデリティ投信で外国株式や日本株式のポートフォリオマネージャーや証券アナリストとして勤務。2018年11月に株式会社OneMile Partners(現:株式会社モニクルフィナンシャル)を共同設立し、取締役に就任(現任)。慶應義塾大学大学院システムデザイン・マネジメント研究科修士課程修了。日本証券アナリスト協会認定アナリスト(CMA)。東京工業大学大学院非常勤講師。著書に「銀行はこれからどうなるのか」「Google vs トヨタ」「機関投資家だけが知っている『予想』のいらない株式投資法」他 

 

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