保険営業が「もう行くところがない」時の見込み客探しのコツ
新規開拓が得意な元保険営業による体験談も紹介
保険営業は、契約いただいているお客様の保全活動を行うと同時に、新たなお客様候補を開拓し続けることが求められます。そのため、どこに行けば新たなお客様候補と出会うことができるのか、悩む人も多いのではないでしょうか。
今回は、元保険営業17名に顧客開拓活動の際、「もう行くところがない」と感じたときの行動についてのアンケート結果をご紹介します。
また、後半では、新規開拓が得意な元保険営業のエピソードもご紹介しますので参考にしてください。
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元保険営業17名に聞いた行くところがない時のリアル
この項目では、元保険営業17名に聞いたアンケート結果をご紹介していきます。
あなたは顧客開拓が得意(好き)でしたか
顧客開拓は得意か不得意か、どのように考えていたのかの質問の回答は、どのように分かれていたのでしょうか。
顧客開拓が「得意・好き・苦にならない」と回答した人は全体の41%、それに対して「苦手・嫌い」と答えた人は59%にものぼりました。
顧客開拓において苦手意識を持つ人がやや多いものの、得意と回答した人も半数近くいるという結果となりました。
家族や友人の紹介以外で、顧客開拓の方法を教えてください
顧客開拓の方法として、どのような手段を取り入れていたのでしょうか。
「既契約者に紹介を依頼する」が82%、「理由がなくても見込み客に会いに行く」が65%、「日常生活でも見込み客の種まきをする」が47%という結果でした。
最も回答の多かったのは「既契約者への紹介依頼」でした。すでに「信頼関係が築けている」、「保障の必要性を感じている既契約者からの紹介は確度が高い」、「契約までの期間が短い」との声が多くありました。
続いて回答が多かった「理由がなくても見込み客に会いに行く」や「日常生活の中でも見込み客の種まきをする」。これらは「見込み顧客と接触回数を増やし、信頼関係を築く」、「日常会話の中で見込み顧客の課題やニーズを見つける」ことなどを目的に取り組んでいる人が多いようです。
その他にもライフスタイルに変化がないか「断られた先に再訪問する」や新しい人との出会いを求めて「異業種交流会に参加する」と答えた人もいました。
その他
- 紹介者と趣味を共有する 12%
- コミュニティをつくる(経営者、フリーランス、士業、営業マン等) 6%
- 法人飛び込み、従業員向けセミナー 6%
それぞれ具体的にどのようなことを実践していたのか、次の項目でご紹介してきます。
行くところがない時の顧客開拓のコツTOP3
ここからは、元保険営業が実践していた顧客開拓のコツについて、当事者のエピソードもご紹介していきます。
1位 既契約者に紹介を依頼する
- 家族全員分のご相談をお受けする
- 既契約の兄弟を紹介してもらう
- 既契約の職場の人を紹介してもらう
- 頻繁に利用するお店(主に飲食店)に名刺やセミナーチラシを置いてもらう
- 既契約者の所属する団体やグループへセミナーの実施を依頼
2位 理由がなくても見込み客に会いに行く
- 複数回会いに行くことで信頼を獲得した
- 手書きの手紙を毎週ポスティングしていました
- よく見る顔という認識を出来るだけ多数の方にしていただくことで、自然と会話をしてくれるようになりました。そこからアポにつながり商談成立がいくつかありました。
- 何度か足を運ぶことで商談に繋げることが出来た
- 定期訪問する中で家族のライフサイクルの変化や法人さまのニーズの変化などのタイミングを逃さずアプローチした
3位 日常生活でも見込み客の種まきをする
- プライベートな付き合いの中で信頼を獲得していく。
- 趣味の草野球などを使いチームに入ったり作成したり、人脈づくりをしました
- チェーン店ではない行きつけの飲食店をつくり、店長やお客様と仲良くなる
- 暑中見舞いや年賀状などで挨拶と合わせて近況に変わりないかというようなコメントを簡単に入れて送る
- 既契約との何気ない会話から出てくる友人や会社の人の名前を聞き、覚えておく
新規開拓が得意な元保険営業2人の体験談
新規開拓が得意な元保険営業の2人にインタビューした内容をご紹介します。
元大手保険会社の営業(女性)のエピソード
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よく通っていた居酒屋のマスターからの紹介が多かったです
顧客は自分で開拓していきました。世代としてはご年配の方が多かったですね。一番最初のお客様は会社の近くで、よく通っていた飲み屋さんのマスターさんです。
その方からありがたいことにたくさんの方をご紹介いただきました。
まずは飲み屋さんの常連のお客様、そのお客様のお勤め先の同僚、ご友人、ご家族、と次から次へとご縁がつながりました。おかげさまで顧客開拓で苦しんだことはないです。
ただ、それと同時に悩んでいたこともありました。それは、たくさんご紹介はいただくものの、お話しするのは私1人なのでどうしても時間や場所に限度があるんですよね。がんばってエリアでまとめてお客様を回ってやっと1日5件でした。
ご対応したくてもスケジュール上難しかったり会いたくても会えない。先送りになってしまうことが多く、それが申し訳ないと感じていました。
元外資系保険会社の営業(男性)のエピソード
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幼稚園や保育園を開拓してそこからの紹介が多かったです
顧客開拓の一環として、「幼稚園・保育園」などの学校法人・社会福祉法人への飛び込み営業をしていました。企業型確定拠出年金の導入を切り口に話を展開することが多かったです。
関係構築できた場合は、従業員やご家族などの紹介に繋がるように、勉強会などの定期的な開催を依頼していました。
資産形成やライフプランセミナーを開催し、参加者の中から、希望者に個別相談を実施。
幼稚園や保育園は、未就学児の親御さんとの距離が近いことから、親御さん向けのセミナーも実施させていただきました。集客出来次第、園を借りてセミナーを実施し、同じく個別相談へ運んでいきます。
この手法で、顧客開拓について悩むことはありませんでした。
おわりに
保険営業として活動するにあたって、新しいお客様と出会い続けることは、欠かせない業務のひとつです。そのため、自身にとって得意な手段を見つけることが、保険営業の仕事を続ける上で重要となるのではないでしょうか。
今までも様々な手法を試されてきた人も多いと思いますが、今回ご紹介した方法もぜひ試していただき、自身の得意な方法を見つけてみてください。
他にも保険営業の仕事のコツをご紹介していますので、参考にしてください。
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編集者/ライター
三石 由佳 Yuka Mitsuishi
2級ファイナンシャル・プランニング技能士(FP2級)。中央大学文学部社会学科卒業後、株式会社サイバーエージェントにて大手金融機関向けデジタルマーケティング戦略の立案及び営業を担当。その後、みずほ銀行にて確定拠出年金に関する講師やフィンテック企業にて広報を担当。現在は株式会社モニクルフィナンシャル・コーポレートブランディング室所属。
監修
株式会社モニクルフィナンシャル 取締役
泉田 良輔 Ryosuke Izumida
愛媛県出身。慶應義塾大学卒業後、日本生命保険、フィデリティ投信で外国株式や日本株式のポートフォリオマネージャーや証券アナリストとして勤務。2018年11月に株式会社OneMile Partners(現:株式会社モニクルフィナンシャル)を共同設立し、取締役に就任(現任)。慶應義塾大学大学院システムデザイン・マネジメント研究科修士課程修了。日本証券アナリスト協会認定アナリスト(CMA)。東京工業大学大学院非常勤講師。著書に「銀行はこれからどうなるのか」「Google vs トヨタ」「機関投資家だけが知っている『予想』のいらない株式投資法」他