IFAとして働くやりがいとは?IFAのメリットとデメリットを紹介
IFAとして実現できるキャリアの理想とメリット・デメリットを解説

金融機関に勤務せず、お客様ひとりひとりのニーズに応じて、高い自由度で提案することができるIFA(独立系ファイナンシャルアドバイザー)の存在感がますます高まっています。
保険営業や証券営業などの金融営業として働く人の中には、キャリアアップとしてIFAを志す人も増えてきているようです。
今回は、メガバンクや保険代理店で営業経験があるIFAに取材した内容をもとに、IFAとして働くことの魅力や、メリットとデメリットについてご紹介します。
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IFAとして働く6つのメリット
IFAとして働くメリットとは何でしょうか。メリットを6つご紹介します。
メリット1 お客様にベストな提案ができる
金融営業の多くは、自社が取り扱う商品の範囲内でお客様に適した商品を提案しています。
一方、IFAは複数の金融機関と提携しており、多くの商品の選択肢の中から、お客様にとって最適だと判断した商品を、自由に組み合わせて提案することができます。
お客様に対して、“ベター”ではなく“ベスト”な提案をすることができる点は、IFAとして働く最も大きなメリットだと言えるでしょう。
メリット2 金融のプロフェッショナルとしてのスキルが身につく
IFAは、お客様の課題解決を行う必要があります。
そのため、お客様の課題解決に必要なものが投資なのか保障なのか、しっかりと判断するための深い知識が必要です。
取扱商品が多いため、それぞれの金融商品や投資制度に対して深い知識を得るために努力が必要ですが、金融のプロフェッショナルとしてスキルアップすることができます。
メリット3 お客様を長期にわたりサポートできる
一般的な金融機関では2〜3年ごとに転勤があり、担当者が変わることがあります。
営業担当者としては、「お客様のことを最も理解しているのに」、「お客様を継続的にサポートできない」といったもどかしい経験をしたことがあるかもしれません。
しかし、IFAは基本的に転勤がないため、お客様を一生にわたってサポートし続けることが可能です。お客様に寄り添いながらともに課題を解決し、お客様と一緒に成長していける点が大きな魅力です。
メリット4 ノルマがない
金融機関では、商品ごとに手数料や販売ノルマが設定されており、これを達成できないと、昇進や昇給に影響が出る可能性があります。そのため、お客様のニーズよりもノルマ達成を優先してしまう人もいるかもしれません。
しかし、IFAには通常ノルマがありません。お客様の表面的なニーズだけでなく、お客様自身も気づいていない本当のニーズを掘り起こし、それに応じた商品を提案するのは難しい面もありますが、真に顧客本位の営業活動ができることは大きなメリットと言えるでしょう。
メリット5 自分の得意なスタイルで自由に働ける
IFAとして業務委託で働く場合、一般的な金融機関の正社員のように毎日出社する必要はあまりなく、ある程度自分のペースで時間を調整することができます。
また、担当エリアの制約もないため、自分の得意なスタイルで顧客開拓から提案まで行うことが可能です。
「法人に営業したい」「テレアポではなく直接会って活動したい」といった希望も、工夫次第で実現することができます。
計画から実行、改善まで全て自分自身で完結させる必要があるため、難しさもありますが、ゼロから顧客基盤や販路を築くことにやりがいを感じられる点や、自由度の高さがIFAの魅力の1つだと言えるでしょう。
メリット6 収入アップが期待できる
IFAの雇用形態は、主に正社員と業務委託に分かれています。業務委託の場合、報酬は通常、歩合制で支払われます。証券での取引や保険契約で得た手数料がそのまま収入に反映されるため、「働いた分だけ」評価される点が非常に魅力的です。
実際に、金融機関からIFAに転職し、「収入が増えた」「年収が1000万円を超えた」という声も多く聞かれます。
しかし、顧客基盤がない場合や成果が上がらない場合は、収入が安定しない可能性があるため、注意が必要です。
IFAは、生命保険を活用した保障の確保から証券業務まで幅広く対応するため、実務面や知識面において初めは多くの困難に直面することもあります。しかし、それを克服すれば、活躍できる場は広がり、収入の増加も十分に期待できる環境だと言えるでしょう。
IFAとして働く4つのデメリット
では、IFAとして働く際のデメリットは何でしょうか。ここでは、デメリットを4つご紹介します。
デメリット1 休日に顧客対応が必要となる場合がある
IFAのお客様は多様な世代や職業の方がいらっしゃるため、特定の曜日に忙しさが集中することはありません。
国内市場に限らず、海外や為替市場でも常にマーケットは動いているので、市場の変動に応じた提案やフォローが休日に必要となる場合もあります。
保険業務においても、給付金の請求依頼や加入内容の確認など、さまざまな問い合わせに対応する必要があります。
このため、一般的な金融機関の営業職と比べて、曜日に関係なく対応が求められる場面は多いと言えるでしょう。
デメリット2 提携先の金融機関ごとにルールが異なる
IFAは、複数の証券会社や保険会社と提携しており、その数は数社から数十社に及びます。提携先によって、募集時や契約時のルールが異なるため、注意が必要です。さらに、近年ではコンプラインスの観点から、それぞれのルールが細かく変化しています。
証券会社では、顧客との接触記録の詳細の記入事項が変更されたり、取引が制限される年齢が変わったりしています。また、保険会社ではリモートでの手続きが可能になった会社もあり、対面時だけではなくリモート時のルールも把握する必要があります。
金融業界にいる身として、各社の異なる最新のルールを常に把握し、遵守することが求められます。
デメリット3 収入が安定しない
IFAとして業務委託で活動する場合、報酬は基本的に歩合制です。
証券取引や保険契約によって得た手数料がダイレクトに収入に反映されるため、成果に応じた評価が得られる魅力がありますが、安定した成果が得られないと収入が不安定になるリスクも伴います。
特に証券分野においては、市場の動向など外部要因によって手数料の獲得が難しい場合もあります。IFAは多岐にわたる業務を扱うため、外的要因や顧客対応数によって収入が変動しやすい点がデメリットの一つと言えます。
デメリット4 社会的な信用が低くなる場合がある
IFAとして働くと、大手金融機関に勤務していたときよりも社会的な信用が低くなる場合があります。
多くのIFA法人は規模が小さく、知名度も大手証券会社や大手保険会社ほど高くないため、その点を不安に感じるお客様も少なくありません。
IFA法人の名前に頼らず、一人のIFAとして、保障から投資まで長期にわたりサポートするという使命感を持って取り組むことが求められます。
IFAとして働くやりがいについて3人にインタビュー
IFAとして働くことのやりがいとは何でしょうか。出身の金融機関ごとにインタビューを行いましたので、その内容をご紹介します。
【転職事例1】銀行からの転職(田中友梨さん)
銀行からIFAに転職した田中友梨さんのエピソードをご紹介します。
田中さんは、大学を卒業後、メガバンクに入行。窓口業務を経て、富裕層の顧客対応を担当していました。富裕層のお客様とは、「今ある資産をどう守るか」という目的で話すことが多かったそうですが、はたらく世代の資産をゼロから築くことに興味を持ち、転職を決意したそうです。
現在、田中さんのお客様の8割以上が資産運用未経験者であり、資産形成の初めの一歩ををサポートできることにやりがいを感じているとのことです。
面談の最後に、お客様から「ありがとう」や「助かった」と言われることが本当にうれしく、転職して良かったと実感する瞬間だと語っていました。
【転職事例2】証券会社からの転職(佐藤雄基さん)
証券会社からIFAに転職した佐藤雄基さんのエピソードをご紹介します。
佐藤さんは、大手証券会社と不動産投資ベンチャーでの経験を経て、IFAに転職しました。転職先を考える際、自身の強みは証券営業であると感じていたものの、大手証券会社や富裕層向けのプライベート・バンキング(PB)のポジションが多く紹介されることに違和感を感じていたそうです。
不動産投資ベンチャーなどで働く中で、「本当に資産運用が必要なのは富裕層ではなく、はたらく世代のお客様だ」と確信し、転職を決意しました。
現在は、IFAとして年間150件以上の新規証券口座開設を行うこともあるそうです。「お客様のニーズをデータ分析から行い、実際にお話しすることで提案の精度を高められることにやりがいを感じている」と話していました。
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【転職事例3】保険会社からの転職(荻野樹さん)
保険会社からIFAに転職した荻野樹さんのエピソードをご紹介します。
荻野さんは、大手外資系保険会社や保険代理店での経験を経て、IFAに転職しました。保険業界で働いていた際は、お客様のご相談やご要望の内容が保険から資産運用に移行していると日々感じていたそうです。
お客様の資産運用ニーズに応えるためには、有価証券の提案が不可欠だと気づき、金融のプロフェッショナルとしてのスキルを高めたいと考えて、転職を決断しました。
長期的な資産形成において重要な「投資と保障のバランス」について、お客様に説明し、「解決しました」と言われると、大きなやりがいを感じると話していました。
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おわりに
証券会社や保険代理店での営業経験を生かしてIFAとして働くことのメリットやデメリット、さらにIFAとして働く3人の元金融営業のIFAから聞いたやりがいについてご紹介してきました。
IFAは、金融営業の次のキャリアとして注目されている職種の一つです。金融機関に所属していることで、限られた商品提案しかできないことに疑問を持つ方にとって、理想的な職種だと考えることもできるでしょう。
IFAに関する記事は他にもありますので、ぜひ参考にしてください。
IFAの基本がわかる記事6選
IFAの基礎知識がわかる記事をご紹介します。参考にしてください。
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